dellblorin日記

袖擦り合うも他生の縁

日本のQ&AサイトはStackOverflowを見習え

Q&AサイトはOKWAVEを主に利用してきた。理由はたまたま最初に使い始めたサイトだったからにすぎない。頻繁に利用するわけではないが使っていると不愉快になる。その理由を挙げる。

1.いじめ対策に発案されたアイデアを、自分達の手抜きのために利用している

2014年アメリカの14歳の少女が、SNS上のいじめ投稿を抑止するため投稿決定時にポップアップを表示し、思いとどまらせるアイデアが効果を上げているとニュースになっていた。

以前、私が検索でOKWAVEに行き着いた時、中傷回答があったため通報しようとしたのだが、上記の再考を促すポップアップが出た。利用者が通報することで悪質な書き込みが消え、コンテンツの質が向上するのにそれを抑止してどうするのか。

これはOKWAVEというサイトが、コンテンツの質向上や利用者の利便性高めるよりも、自分達の手間を減らし面倒な通報をさせないことが大事と判断しているのだろう。

現在でもこのシステムが存在するかは知らないが、いじめ防止で発明されたアイデアで中傷や無価値な書き込みに対する通報を抑制するために利用する会社など信用出来ない。

2.間違ったベストアンサーを修正できない

OKWAVEに限った話ではないが、一度質問者が質問を締め切ってしまうと以後修正できない。間違った回答を質問者が信じてしまうと、誰も修正できなくなりネットにデマが放置される。

3.お礼率を設けている

OKWAVEでは一つ一つの回答にお礼を返したかを表す「お礼率」を設定している。これは質問者にとって極めて負担が大きい。お礼はベストアンサーだけで十分だし、回答は重複することも多く、その都度微妙に文面を変えてお礼するのは大変だ。そもそも良い回答を提示するからお礼が貰えるべきで、何を書いても貰えるなら質の高い回答を書かねばというインセンティブが発生しなくなる。

全くお礼に値しない回答にお礼しないだけでもお礼率は下がる。これでは荒らし回答者を助長するだろう、荒らしは反応して貰えるのが何より嬉しい。

お礼率は質問者に過負担を強いる一方、それでいて回答者にはこれといった負担(他者からの評価)がない。こんな非対称な評価システムは無価値だ。これだけでOKWAVEからヤフー知恵袋に移る十分な理由になる。


OKWAVEは自分達の手抜きや収益増のために、利用者の利便性やコンテンツの質を損なってもいいと考えているのだ。そうでなければ上記の問題点は説明できない。そしてそんなサイトは使う価値がない。 

Stack Overflowという回答

海外に「Stack Overflow」というプログラマー向けQ&Aサイトがある。Stack Overflowはあらゆる面で日本のQ&Aサイトを凌駕している。

Stack Overflowでは、質問と回答の両方に利用者が評価可能(投票と呼ぶ)なため、質問も回答も明瞭、慎重、丁寧に行う誘因が発生する。しかも質問と回答は不明瞭と思えば別ユーザーが内容を編集可能。(投稿者の承認が必要)。

そもそも評価するにしてもまず自分の信用度を15以上にしなければならず、他人を評価するにはまず自分が評価(信用)されなければならないわけだ。評価されると信用度が上がり、上がることで各権限が解放されていく。

質問者が回答Aを正しいと思い承認しても、回答Bの投票数が回答Aを上回ることもある。これは質問者は回答Aが正しいと考えたが、多くの人は回答Bが正しいと判断したわけだ。これにより後から閲覧した利用者が間違った情報を信じる危険が低下している。そもそも一度承認しても、その後間違いと気づけば何度でも承認を取り消し、変更可能だ。

OKWAVEヤフー知恵袋(特にOKWAVE)はStack Overflowの爪の垢を煎じて飲んだほうがいい。今のように自分達の都合で利用者の利便性を損ない続け、確度の高い情報発信をする気がないならサービスを廃止してほしい。