dellblorin日記

袖擦り合うも他生の縁

CCをハッキングした犯人の狙いが予想と違った

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仮想通貨NEMのハッキング事件に動きがあったようだ。

仮想通貨「NEM」交換の日本人男性を聴取

盗んだハッカー(クラッカー)が逮捕されたのかと思ったが、犯人との取引に応じた日本人男性が事情を聞かれただけらしい。ネットの断片的な情報では犯人は盗んだNEMを約5億円分、多通貨に換金済みともいわれる。もし本当ならば犯人の狙いは盗んだNEM自体にあったことになる。最初にハッキング事件を知った時、私は犯人の狙いは盗んだNEM自体ではないのでは? と考えていた。

私が考えていた犯人の行動はこうだ。まずお金を掻き集めて正規のルートでNEMを購入する、そしてコインチェックをハッキングし大量のNEMを盗み出す。NEMはゴールドを模倣したビットコインと同じく発行枚数に上限がある(有限にして価格を維持している)。盗まれたNEMは5億2300万NEM(580億円分)、これは当時の発行済枚数の約5%にあたる。需要はそのままに突然供給が減少すれば当然価格は高騰し、高騰したタイミングで事前に購入しておいたNEMを売り抜ける、これが犯人の狙いなのではないかと思っていた。そのため犯人は盗んだNEMに手はつけないと思っていたのである。

しかし、事件経過を見ると換金しているらしいので私の想像は外れていたのだろう。事件は2018年1月26日に発生し、「NEM 相場チャート Japanese Yen (XEM/JPY)」のサイトで確認すると当日から翌日にかけて約30%の値上がりに留まっており、その後は値下がりを続けている。この程度の値上がりでは満足できなくて盗んだNEMに直接手を付けようと考えたのかもしれない。

※通貨名は正確にはXEMだが混乱しないためNEMで表記している