dellblorin日記

袖擦り合うも他生の縁

ダウンジャケットを酵素系漂白剤で消臭してみた

ダウンジャケットが生臭い

ダウンジャケット

去年の冬、メルカリで購入したダウンジャケット。痩せてそれまで着ていたユニクロのダウンがダボダボになり急遽購入した物だ。あまり期待していなかったが届いた物は状態が良く、ダウンも多くて防寒性もバッチリ。去年の冬は充分な活躍を見せてくれた。

ジャケットには最初から若干化粧品のような臭いが付いていた。前の持ち主が女性だったのかもしれない。当初、1年使い捨ての予定だったので気にしなかったが、来年も着用しようと考えを改めたので洗濯、消臭してしまおうと考えたのが運の尽き。

ネットでダウンジャケットの洗い方を検索し、中性洗剤(エマール)で手洗いした。見た感じジャケットは汚れていなかったので水が茶色く汚れたのは驚いた。その後濯ぎ、洗濯機の脱水に1分だけかけて陰干しした。

乾いて臭いも取れただろうと嗅いでみると何だか生臭い。あの化粧品のような臭いは取れていたが、代わりに鶏の生肉のような生臭さがついていた。ネットで調べるとダウンの汚れが取れないと雑菌が増えそのような臭いがする、安いダウンジャケットは使用しているダウンの加工が不十分で、皮脂や物によっては肉片が付いていたりして、それらが悪臭の原因となるなどと書かれていた。

「ダウンジャケット 消臭」などで検索した結果、重曹を使うやり方で匂いが落ちると知った。大きめのタライにぬるま湯を入れ、大匙1杯の重曹を加え手揉み洗いから浸け置き、その後脱水。今度は重曹クエン酸に変えて同じ工程を行う。

クエン酸(無水)950g 食品添加物

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これで悪臭が取れるという。やってみたが多少臭いが弱くなった程度で生臭さは健在。何度か天日干ししてみたが臭いは消えなかった。取り敢えず冬までは必要ないし、冬までに臭いが取れているかもしれないと保管しておいた。そのダウンジャケットをこの間出したのだが、鼻を近づけると悪臭は健在、堂々あの生臭さが鼻を突いた。

しかし、私はこの10ヶ月の間に酵素系漂白剤の情報を得ていた。洗濯しても臭いが取れなくなったタオルの消臭で調べていた時に知ったのである。「ダウンジャケット 酵素系漂白剤 消臭」などで検索すると酵素系漂白剤を使った洗濯のやり方がいくつか出て来る。

酵素系とはいえ漂白剤をダウンジャケットに使用するのは気が引けたが、このままでは捨てるだけだしものは試しと挑戦してみることにした。

ワイドハイターEXとエマールで消臭に再挑戦

ワイドハイターEX 粉末タイプ 本体 530g

ワイドハイターEX 粉末タイプ 本体 530g

まず大きめのタライにガス給湯器からぬるま湯を入れ、温度調整のため沸かした熱湯を注いだ。温度は大体45℃前後だったと思う。酵素系漂白剤は40~50℃以上で効果が強く現れるので、タグに30℃までと書かれていたが無視した。

タライのお湯は7~8L、そこにエマールを20ml、ワイドハイターEX粉末タイプ(液体より粉末の方が強力らしい)を30~40g(キャップ2杯)入れた。そこに裏返したダウンジャケット(表面保護)を沈め手で丁寧に揉み洗いした。

洗い始めるとすぐにお湯が真っ黒になり限りなく黒に近いダークグリーンになった。ジャケットはすでに2回洗濯しているわけで、このお湯の汚れ方には驚いてしまった。酵素系漂白剤のパワーは本物である。

3回お湯を変えてもダークグリーンになり、そこから徐々に薄くなっていったものの、とても透明になることを期待できるほど薄くなっていかない。これではキリがないと思い7回か8回目で取り敢えず終了とした。綺麗なぬるま湯で濯ぐと若干色が付くが許容範囲と判断した。新品のワイドハイターEXは1/6になっていた。時間にして1時間40分ほど格闘した。

手で軽く脱水してから洗濯機に持っていき、洗濯ネットに入れて1分ほど脱水。それを袋に入れて近所のコインランドリーへ向かう。コインランドリーは12時まで、この時すでに10時半だった。手揉み洗いを切り上げたのはコインランドリーの営業時間も気にしていたからでもある。

乾燥機に入れ取り敢えず100円、10分回す。ネットの記事だと30分で乾いたと書かれてあったが10分ずつで様子を見ることにした。


【ブログ用参考動画】ダウンジャケットを乾燥器で乾燥

結局50分回しても完全乾燥はしなかった。件のブログはウルトラライトダウンなどかなり薄手のダウンジャケットではなかろうか。所々まだ湿っていたがすでに500円使っているので、乾燥だけでこれ以上の出費は馬鹿らしい。後は家で石油ストーブの上に干せばよいと帰路につく。

ダウンは入っているエリアの隅に丸くボール状に固まっている。これを無理にほぐそうとすると千切れるのでやってはいけない。半日ほど石油ストーブの上にかけてようやく湿り気が消えた。その状態でもまだダウンが隅で固まっているので、ダウンジャケット全体をポンポンと軽く優しく叩き、ほぐして空気を含ませる。

引っ張ったり強く揉んだりする必要はない。ハンガーにかけておけば自然と空気を含んで膨れてくる。

完全に元の状態に戻ったダウンジャケットに恐る恐る鼻を近づけてみると、あの嫌な生臭さが綺麗さっぱり消えていた。エマールの香りがほのかに漂うのみである。酵素系漂白剤を使った消臭は見事成功に終わった。

前の2回の洗濯ではダウンジャケット表面に無数の折り皺が出来た。時間を置いても消えず素人だからしょうがないのかなと思っていが、今回は全くつかなかった。コインランドリーでの乾燥機は無駄に思えたが、あの上から下へ叩きつける動きが折り皺を伸ばしたのかもしれない。そう思うとあの工程も無駄ではなかったわけだ。

ファーもついでに洗濯する

自宅クリーニングが極めて上手くいき、上機嫌でフードにファーをつけていると、ファーも若干汗臭さがあることに気づいた。折角悪臭を取ったダウンジャケットに臭いのあるファーをつけるのは気分が悪かったため、この際ファーも洗濯することにした。

ファーは本物の獣の毛だろうがアクリルなどのフェイクファーだろうが、毛なのでシャンプーでいいらしい。お風呂用のタライにぬるま湯をはり、シャンプーを大匙1杯程度溶かした中にファーを入れて手揉み洗いした。ネット上のブログだとシャンプーは真珠一粒程度というのが多いが、全然臭いが消えなかったため表面が泡立つ程度入れた。

シャンプーの後にトリートメントを小匙1杯入れ、全体に馴染ませて優しく握るように絞って乾燥。汗臭い臭いも消えブラシでとかすとふんわり元の状態に戻った。