dellblorin日記

袖擦り合うも他生の縁

Surfsharkの使用感と設定方法

Surfsharkのトップ画像

VPN(Virtual Private Network)を導入した。この記事を訪れた人はVPNの概要は既知だろうから説明は省く。格安VPNのSurfSharkの導入や使用感を紹介する。

VPNは沢山あるが有名所は以下の3つだ。

NordVPN
ExpressVPN
Surfshark

この中で最も安いのがSurfsharkだ。2年契約だと6,585円、月額274円(2021年8月時点)。これなら使えなくても大した損にならない。

速度は十分出る

VPNは世界中のノードを経由するためどうしても回線速度が落ちる。通常のネット接続時とVPN使用時の速度の比較をしてみた。回線はWiMAX2+、Surfsharkは最速サーバーを自動選択、通信プロトコルはWireGuardを選択している。

VPN無し・AM7時
SurfSharkの速度チェックVPN無し・AM7時

VPN有り・AM7時
SurfSharkの速度チェックVPN有り・AM7時

VPN無し・PM12時
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VPN有り・PM12時
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VPN無し・PM5時
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VPN有り・PM5時
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計測する時間帯で変動するがDOWN速度で大体20%程度減速する印象(私の環境では最低で80Mbpsだった)。しかしこれだけ速度が出ていれば困らないだろう。UP速度はVPN経由だと大きく落ち込んだ。

そこそこブロックされるサイトがある

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調べ物などでGoogle検索からサイトを開いていくと、10~15サイトに1サイトが非表示になる印象だ。単なる個人ブログでもブロックされるため、大本のブログサービスがVPNでのアクセスを禁じているのだろう。Surfsharkアプリは「静的IP」から好きな国の好きなサーバーを選択できる。当初ブロックが多く使いにくいと感じたが、ブロックされにくい日本サーバーに固定することで問題は解決した。

ちなみにWordPressの管理画面に入れなかった。ネットで調べるとレンタルサーバー会社が海外からのアクセスを弾いているのではという話。後述するVPNアプリのバイパス機能によって特定サイトを迂回できる。この機能で無事管理画面にも入ることができた。

Surfsharkの設定

SurfsharkVPNを使う上で、取り敢えずやっておきたい設定を紹介する。以下はWindows版での説明。

スタートアップ起動

Surfsharkのスタートアップ設定

SurfSharkアプリを起動し、左下の①「設定(歯車)」をクリック。

Surfsharkのスタートアップ設定2

スクロールし②「接続性」をクリック。

Surfsharkのスタートアップ設定3

③「Windowsで起動する」をONにすると、Windowsを立ち上げた時に自動でアプリが立ち上がる。

④「起動時にアプリを最小化する」にチェックすると、その名の通り画面中央に表示されずタスクバーにしまった状態になる。私は結局クリックから表示させバツボタンを押して消してしまうためチェックしていない。消しても右下のタスクトレイの常駐アプリには残っているため、後から呼び出す時はそこを利用している。

⑤「自動接続」をONにすると起動後、自動でVPNネットワークに接続してくれる。ON必須。

Kill Swich

Surfsharkのキルスイッチの設定

①ONにすると、何かのきっかけでVPNが切断した場合、自動でインターネットの接続を遮断。VPNはセキュリティ目的で使用するためONを推奨。

プロトコル

①「詳細設定」をクリック。

Surfsharkのプロトコルの設定

②プルダウンメニューをクリックすると選択可能なプロトコル一覧が表示。「自動」でも問題無いが速度の早い「WireGuard」がおすすめ。Wireguardは最新のプロトコルのため最速通信が特徴。

Wireguardでも問題無いだろうが安全性第一なら「OpenVPN」がよい。OpenVPNは多くのVPNが採用する高安全性のプロトコルTCP版はデータが正しい順序で送信されることを保証するのに対し、UDP版はよりデータを高速に送信することに重きを置いている。

特定のサイトやアプリをバイパス(迂回)できる

サイトによってはVPN経由のアクセスを弾く所もある。いちいちVPNアプリを終了させるのも面倒臭く、キルスイッチをONにしているとネット自体に繋がらなくなる。そこで特定のサイト(URL)やアプリケーションをホワイトリストとして登録することで、VPN非経由でアクセスできるようになる。

Surfsharkのスプリットトンネリングの設定


「詳細設定」→①「Whitelister」をクリック。

Surfsharkのスプリットトンネリングの設定2

②「VPNをバイパスする(アプリ)」でバイパスするアプリを指定、③「VPNをバイパスする(WEBサイト/IPアドレス)」でサイトを指定する。

Surfsharkのアプリケーションのバイパス設定

アプリケーションのバイバスは③「VPNをバイパスする」をON。下に現れた「アプリを追加」をクリックしてアプリケーションを登録。④更に下には代表的なアプリケーションが一覧で表示される。

SurfsharkのサイトURLのバイパス設定

サイト(URL)のバイパスは⑤「VPNをバイパスする」をON。下に現れた⑥「ウェブサイトまたはIPアドレスを追加する」をクリック。

SurfsharkのサイトURLのバイパス設定2

現れたポップアップウィンドウにURLまたはIPを入力し「追加」をクリック。

Linux版Surfsharkアプリの使い方

Surfsharkは様々なデバイス毎に専用アプリを提供している。

私はWindows版(デスクトップ)、Android版(スマホ)、Linux版(ノートPC)を使っている。Android版はWindows版と同じくGUIアプリケーションであり設定項目もほとんど同じだ。Windows版の使い方でそのままAndroid版も使えるため非常に使いやすい。

Linux版はGUI版が提供されておらずCUI版のみ。公式サイトにダウンロードからインストール方法が分かりやすく紹介されている。

surfshark.com


非公式GUIクライアントは有志によりGitHubで公開されている。

github.com

公式サイトの説明に補足する形で使い方を備忘録として記録。Linux版はDebianUbuntu系のみで下記はLinux Mintでの説明。

Linux版Surfsharkの起動

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端末を起動。

sudo surfshark-vpn

と入力。SurfSharkで登録したメールアドレス、パスワードが求められるため入力しエンター。

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選択できるノードの一覧が表示。①エンターを押し送っていく。最終ページに到達すると選択するノード番号を求められる。入力してエンター。日本は「43」。

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Linux版の通信プロトコルOpenVPNのみ。②OpenVPNTCPUDPがあるためどちらか選ぶ。UDPの方が高速のためそのままエンター(デフォルトではUDP)。しばらくしてSurfsharkが起動する。

他のコマンド

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③ヘルプの表示。各種コマンドを確認できる。

sudo surfshark-vpn help

Surfsharkの終了

sudo surfshark-vpn down

現在の接続ステータスの表示。

sudo surfshark-vpn status

マルチポップロケーションをON(VPNを二重にすることで速度を犠牲にして安全性を大幅向上)。

sudo surfshark-vpn multi

クライアントからログアウト。

sudo surfshark-vpn forget

SurfSharkをアンインストール。

sudo apt-get remove surfshark-vpn